ある日、アイドルマスターシンデレラガールズのライブBlu-rayを見る奥さん
僕の奥さんはプロディーサー業にいそしんでいる
ライブBlu-rayBOXをしっかり購入し、しっかり鑑賞するのも、プロディーサーとしては大事な仕事
ちなみに、僕はプロディーサーではないので、奥さんの横でぼーっと画面を眺めている
奥さんは、そんな素人にかまうことなく、画面の向こうのきらびやかな世界にキャッキャと喜んでいる
たまに、思い出したかのように、アイドルの説明を始める
さすがプロディーサー、仕事は忘れていない
説明してくれる時は、だいたい早口饒舌オタクになる
そこは仕方ない、僕だって好きなことを語る時は、早口饒舌オタクになる
人に勧める時はなおのこと饒舌になる
アイマス界ではこれがプロディーサー業なのである
所謂プレゼン、斡旋である
この、アイマスのライブ映像を眺めながら、奥さんからの斡旋で、僕も少しずつではあるが、アイドルを覚えつつある
アイドルの名前、設定、中の人など(中の人などいないと言う考えもある)
そして、僕にも推しのアイドルができた「らしい」
僕自身は認めてはいないが、奥さんが言うには「大和亜季」と言う、ミリタリーアイドルが推し「らしい」
自覚はないのだが、僕の好みの傾向から考えて、この「大和亜季」がハマっているらしい
自分の好みが知らない間に分析されているというのも恐ろしい
そして、勧められるものだから、やはり気にはなる
そう言われると、調べずにはいられないので調べてみたら、確かに好みの傾向に沿っているのだ
もしかしたら好きなのかもしれない
そう思わせるには十分な分析とプレゼンだった
僕は、奥さんが推し活をしているのを眺めているだけのつもりだったんだけど、気が付いたら僕自身もその世界に触れ、推しが出来ている
推すことで、その周囲にも推しが広がる
推し活と言うのは、周りを巻き込む力があるんだ
推すことはそれだけで布教活動になる
僕はまんまと巻き込まれてしまった
まだ、アイマスをプレイする予定はないけれど、もしプレイすることになったら亜季ちゃんを推すことにしてみようと思う